雀鬼の手順を検討する

マンセンゴさんのところでゴールド05年一月号『伝説の雀鬼』の打ち筋に対する批判がありました。

ではテキストの31ページを開いて。
一索西一筒發八筒という切り出しで
五萬六萬七萬五筒五筒六筒六筒七筒二索三索五索六索七索という手牌に二索を引いて三索横でリーチ。
問題になっているのはこの前巡の八筒切り。
前巡の手牌が五萬六萬七萬五筒五筒六筒六筒七筒八筒二索三索五索六索七索。ただし一索がフリテンになっている状態から普通八筒は残すでしょというご意見でした。
動物使いのインパクトが大きくてとてもそこまで読んでいなかった身としては、なるほど上級者は目の付け所がちがうわいと感心の至り。

5巡目で安めピンフのみ、しかもフリテンのテンパイに取るより三色を追うのは特に問題ないでしょうから六筒切りは却下するとして、問題は八筒二索三索落としの比較になります。
たとえば三索切りだとテンパイの受け入れは四筒五筒六筒七筒八筒九筒二索八筒だと一索二索三索四索四筒五筒六筒七筒(今切った牌の引き戻しは対象外)で八筒切りの方が若干多いですが、八筒残しは全てのツモでリャンメンもしくはノベ単以上の待ちが残る形の良さが魅力です。

これを雀鬼流的に解釈してみましょう。
まず三色ができているから場は三色場(マンピンソーを平均的にツモってくる)であると仮定してみます。
そしてソーズのフリテンメンツ。雀鬼流だと字牌以外に切れなければ出来メンツから切ることもざらにありますが、さすがにこの場合はペンチャンかカンチャンの配牌から一枚払ったらメンツがかぶったか二索三索を続け引きしてきたかと考えるのが妥当でしょう。
場が三色場でソーズのツモに勢いがある以上、牌の流れを無視してピンズに寄せるのは得策ではないと考えて待ちが苦しくとも広く受けてみるというのは一つの考え方ではないでしょうか。
それが実戦的かどうかはさておき、こんな細かい牌姿にも雀鬼流の個性を打ち出しているのに逆に感心した次第です。安田さんもやるじゃないか。